理論問題-原価計算基準-6(販売費一般管理費について)

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三四 加工費の配賦

個別原価計算において、労働が機械作業と密接に結合して総合的な作業となり、そのため製品に賦課すべき直接労務費と製造間接費とを分離することが困難な場合その他必要ある場合には、加工費について部門別計算を行ない、部門加工費を各指図書に配賦することができる。

部門加工費の指図書への配賦は、原則として(    )による。予定加工費配賦率の計算は、予定間接費配賦率の計算に準ずる。

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予定配賦率

三五 仕損費の計算および処理

個別原価計算において、仕損が発生する場合には、原則として次の手続により仕損費を計算する。
(一) 仕損が補修によって回復でき、補修のために補修指図書を発行する場合には、補修指図書に集計された(     )を仕損費とする。

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製造原価

(二) 仕損が補修によって回復できず、代品を製作するために新たに製造指図書を発行する場合において
1 旧製造指図書の全部が仕損となったときは、旧製造指図書に集計された製造原価を(    )とする。

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決算日における仕損費

2 旧製造指図書の一部が仕損となったときは、新製造指図書に集計された製造原価を仕損費とする。
(三) (    )の補修又は代品の製作のために別個の指図書を発行しない場合には、仕損の補修等に要する製造原価を見積ってこれを仕損費とする。

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仕損

前記(二)又は(三)の場合において、仕損品が売却価値又は利用価値を有する場合には、その見積額を控除した額を仕損費とする。

軽微な仕損については、仕損費を計上しないで、単に仕損品の見積売却価額又は見積利用価額を、当該製造指図書に集計された製造原価から控除するにとどめることができる。

仕損費の処理は、次の方法のいずれかによる。
(一) 仕損費の実際発生額又は見積額を、当該指図書に賦課する。
(二) 仕損費を間接費とし、これを仕損の発生部門に賦課する。この場合、間接費の予定配賦率の計算において、当該製造部門の予定間接費額中に、仕損費の予定額を算入する。

三六 作業くずの処理

個別原価計算において、作業くずは、これを総合原価計算の場合に準じて評価し、その発生部門の部門費から(    )する。

ただし、必要ある場合には、これを当該製造指図書の直接材料費又は製造原価から控除することができる。

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控除

第五節 販売費および一般管理費の計算

三七 販売費および一般管理費要素の分類基準

販売費および一般管理費の要素を分類する基準は、次のようである。
(一) 形態別分類
販売費および一般管理費の要素は、この分類基準によって、たとえば、給料、賃金、消耗品費、減価償却費、賃借料、保険料、修繕料、電力料、租税公課、運賃、保管料、旅費交通費、通信費、広告料等にこれを分類する。
(二) (    )別分類

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機能

販売費および一般管理費の要素は、この分類基準によって、たとえば、広告宣伝費、出荷運送費、倉庫費、掛売集金費、販売調査費、販売事務費、企画費、技術研究費、経理費、重役室費等にこれを分類する。

この分類にさいしては、当該機能について発生したことが直接的に認識される要素を、は握して集計する。

たとえば広告宣伝費には、広告宣伝係員の給料、賞与手当、見本費、広告設備減価償却費、新聞雑誌広告料、その他の広告料、通信費等が集計される。
(三) 直接費と(     )

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間接費

販売費および一般管理費の要素は、販売品種等の区別に関連して、これを直接費と間接費とに分類する。
(四) 固定費と(    )

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変動費

(五) 管理可能費と管理不能費

三八 販売費および一般管理費の計算

販売費および一般管理費は、原則として、形態別分類を基礎とし、これを直接費と間接費とに大別し、さらに必要に応じ機能別分類を加味して分類し、一定期間の発生額を計算する。その計算は、製造原価の(    )に準ずる。

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費目別計算

三九 技術研究費

新製品又は新技術の開拓等の費用であって企業全般に関するものは、必要ある場合には、販売費および一般管理費と区別し別個の項目として記載することができる。

今回の理論問題のポイント

この簿記1級の理論問題では、個別原価計算における加工費の配賦、仕損費の計算および処理、作業くずの処理、そして販売費および一般管理費の計算について扱っています。以下、それぞれの要点をまとめて解説します。

加工費の配賦

個別原価計算では、直接労務費と製造間接費の分離が困難な場合に、部門別に加工費計算を行い、部門加工費を各指図書に配賦します。この配賦は、通常、予定加工費配賦率に基づいて行われ、これは予定間接費配賦率の計算方法に準じます。

仕損費の計算および処理

仕損が発生した場合、その処理方法は以下の通りです:

  1. 仕損が補修可能な場合は、補修指図書に集計された費用を仕損費とします。
  2. 補修不可能で代品製作が必要な場合、旧製造指図書全体が仕損となった際は、その製造原価を仕損費とします。一部が仕損の場合は、新製造指図書に集計された製造原価を仕損費とします。
  3. 補修または代品製作のために別の指図書を発行しない場合は、仕損の補修等に必要な製造原価を見積もって仕損費とします。

仕損品に売却価値や利用価値がある場合、その見積額を仕損費から控除します。軽微な仕損に対しては、仕損費の計上を省略し、見積売却価額や利用価額を製造原価から控除することができます。

作業くずの処理

作業くずは、総合原価計算に準じて評価し、発生部門の部門費から控除します。必要に応じて、製造指図書の直接材料費や製造原価から控除することもできます。

販売費および一般管理費の計算

販売費と一般管理費の要素は、形態別分類を基礎として、直接費と間接費に大別されます。必要に応じて機能別分類も加味され、一定期間の発生額が計算されます。この計算は製造原価の計算方法に準じます。

新製品や新技術の開拓に関連する技術研究費は、企業全般に関わる費用として、必要に応じて販売費や一般管理費と区別して別項目に記載することができます。

これらの要点を理解することで、個別原価計算におけるさまざまなコストの配賦、仕損の処理、作業くずの評価、そして販売費と一般管理費の計算方法について深い理解を得ることができます。ここで扱われる概念は、財務諸表の正確性と透明性を確保するために不可欠です。各項目の詳細についてさらに説明します。

加工費の配賦の意義

加工費の配賦は、製品の原価計算を正確に行うために重要です。労働と機械の使用が複雑に絡み合う生産過程では、直接労務費と製造間接費の区分が難しくなることがあります。このような状況で部門別に加工費を計算し、それを製品に配賦することで、各製品の原価をより正確に把握することが可能になります。

仕損費の計算および処理の重要性

製造過程で発生する仕損は、企業の損失となります。この仕損を適切に計算し、処理することは、原価計算の正確性を保つ上で欠かせません。仕損の種類や処理方法に応じて、仕損費を正確に計算し、製品の原価に適切に反映させることが必要です。

作業くずの処理方法

製造過程で発生する作業くずは、材料の無駄使いとなり、コストの増加を招きます。これを適切に処理し、原価計算に反映させることは、材料コストの管理と原価計算の正確性を確保する上で重要です。作業くずを部門費から控除することで、その部門のコスト効率を向上させることができます。

販売費および一般管理費の計算の役割

販売費と一般管理費は、製品の販売と企業運営に直接関連する費用です。これらの費用を正確に計算し、適切に管理することは、企業の財務状況を正確に把握し、経営戦略を立てる上で不可欠です。形態別分類や機能別分類を通じてこれらの費用を詳細に分析することで、コスト削減の機会を見つけたり、効率的な資源配分を行うことが可能になります。

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この記事を書いた人

簿記2級を取得し、現在簿記1級を勉強中。
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