理論問題-外貨建取引等会計処理基準-2

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3決済に伴う損益の処理
外貨建金銭債権債務の決済(外国通貨の円転換を含む。)に伴って生じた損益は、原則として、当期の為替差損益として処理する。

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二.在外支店の財務諸表項目の換算

在外支店における外貨建取引については、原則として、(   )処理する。ただし、外国通貨で表示されている在外支店の財務諸表に基づき本支店合併財務諸表を作成する場合には、在外支店の財務諸表について次の方法によることができる。

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本店と同様に

1収益及び費用の換算の特例
収益及び費用(収益性負債の収益化額及び費用性資産の費用化額を除く。)の換算については、(   )によることができる。

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期中平均相場

2外貨表示財務諸表項目の換算の特例
在外支店の外国通貨で表示された財務諸表項目の換算にあたり、非貨幣性項目の額に重要性がない場合には、すべての貸借対照表項目(支店における本店勘定等を除く。)について(    )による円換算額を付する方法を適用することができる。この場合において、損益項目についても決算時の為替相場によることを妨げない。

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決算時の為替相場

3換算差額の処理
本店と異なる方法により換算することによって生じた換算差額は、(   )として処理する。

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当期の為替差損益

三 在外子会社等の財務諸表項目の換算

連結財務諸表の作成又は持分法の適用にあたり、外国にある子会社又は関連会社の外国通貨で表示されている財務諸表項目の換算は、次の方法による。
1 資産及び負債
資産及び負債については、(   )の為替相場による円換算額を付する。

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決算時

2 資本
親会社による株式の取得時における資本に属する項目については、(   )の為替相場による円換算額を付する。
親会社による株式の取得後に生じた資本に属する項目については、当該項目の(  )の為替相場による円換算額を付する。

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株式取得時、発生時

3 収益及び費用
収益及び費用については、原則として(    )円換算額を付する。ただし、決算時の為替相場による円換算額を付することを妨げない。なお、親会社との取引による収益及び費用の換算については、親会社が換算に用いる為替相場による。この場合に生じる差額は当期の為替差損益として処理する。

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期中平均相場による

4 換算差額の処理
換算によって生じた換算差額については、(     )として貸借対照表の資本の部に記載する。

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為替換算調整勘定

今回の理論問題のポイント

この簿記1級の理論問題の要点をまとめて解説すると、主に外貨建ての金銭債権債務の決済、在外支店および在外子会社の財務諸表項目の円換算に関する処理方法がテーマとなっています。

1. 外貨建て金銭債権債務の決済に伴う損益の処理

外貨で行われる取引において、決済時に為替レートが変動すると、為替差損益が発生します。この為替差損益は、原則として当期の利益損失として計上します。たとえば、ドル建ての債権があった場合、債権の発生時と決済時の円換算レートが異なれば、その差額が為替差損益として認識されます。

2. 在外支店の財務諸表項目の換算

在外支店の財務諸表を本社の財務諸表に合わせる際、外貨表示の項目を円換算する必要があります。この換算には以下の特例があります:

  • 収益及び費用の換算特例: 収益や費用項目は、一般的に取引が発生した日の為替レートを用いて円換算が可能です。これにより、より実際の経済活動を反映させることができます。
  • 外貨表示財務諸表項目の換算の特例: 非貨幣性項目(例:固定資産)の換算においては、換算日のレートを用いることができます。しかし、重要性が低い場合は一律に決算時点のレートを使用しても構いません。

3. 換算差額の処理

換算によって生じた差額は、原則として直接資本に調整項目として加えられます。これにより、為替レートの変動が直接損益に影響を及ぼすことを防ぎます。

4. 在外子会社等の財務諸表項目の換算

連結財務諸表を作成する際、在外子会社の財務諸表項目も円換算する必要があります。この場合、以下の方法が用いられます:

  • 資産及び負債: 決算日の為替レートを用いて換算します。
  • 資本: 株式取得時のレートを用いることが原則ですが、取得後に発生した項目は当該項目発生時のレートで換算します。
  • 収益及び費用: 原則として取引が発生した時点の為替レートを用いて換算しますが、決算時のレートを使用することも可能です。

このような処理方法は、国際的な取引がある企業で必要とされる為替レートの変動に伴う財務諸表への影響を適切に反映させ、財務状況を正確に把握するために重要です。

5. 親会社との取引による収益及び費用の換算

親会社と在外子会社間の取引に関する収益や費用の換算には、親会社が使用する為替レートを適用します。これは、グループ内取引の一貫性を保つために必要です。換算によって生じる差額は、為替差損益として当期に処理されます。

6. 換算差額の処理(在外子会社等)

連結財務諸表において、財務諸表項目の換算によって生じた換算差額は、資本の部の調整項目として貸借対照表に記載されます。これにより、為替レートの変動が連結財務諸表の純資産に直接影響を及ぼすことを防ぎ、より安定した財務状況を維持することができます。

総括

外貨取引における財務諸表の換算や、在外支店・子会社の財務諸表を本社の財務諸表に合わせる過程では、多くの為替レートに関連する調整が必要となります。これらの調整は、企業が直面する為替リスクを適切に管理し、企業の財務状況を正確に反映するために重要です。為替差損益の適切な処理や、換算差額の扱い方には、会計基準や実務上のガイドラインに従う必要があり、これらを理解し適用することが簿記の専門知識として求められます。

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この記事を書いた人

簿記2級を取得し、現在簿記1級を勉強中。
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普段は、会社で経理をしながら、経理・簿記関係の情報を発信。
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