簿記1級の通信講座、数万~十数万円とかなり高いです。
独学ならテキスト・問題集一通りそろえても1,2万円程度。でも、私みたいに独学では無理だった方も多いハズ。
そこで、簿記1級の通信講座はどこがいいのか調べました。
後でも詳しく書いてますが、おすすめを選んだ理由は主に次のポイントです。
- 出題範囲が広いので、断念せずに続けやすい仕組みがあるかどうか
- 相対評価の試験なので、加点される論点・ポイントだけを効率よく勉強できるかどうか
- コスパが高い(値段が安いから使えないのはイヤ)
大手6社の簿記1級の通信講座比較表
大手6社の比較表はこちらです。
順位 | スクール名 | 税込価格 | テキスト /問題 | 講義 | 続け やすさ | スクールHP |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | スタディング | 66,600円 | 公式サイト | |||
2 | TACの独学道場 | 76,450円 | 公式サイト | |||
3 | ネットスクール | 124,000円 | 公式サイト | |||
4 | クレアール | 132,000円 | 公式サイト | |||
5 | LEC | 132,000円 | 公式サイト | |||
6 | 資格の大原 | 146,500円 | 公式サイト |
価格は下記で紹介する一般的なコースの税込み価格です。
最もおすすめな通信講座は「スタディング 」です。紙のテキストがいい人は「TACの独学道場」もアリだとも思います。
簿記1級の通信講座おすすめ3選
簿記1級を勉強中の私が実際に受講したり、公式サイトや各種情報を集め、良いと思う通信講座を3つ紹介します。
好みで分かれるとは思いますが、この3つなら「続けやすい」「効率的なテキスト・講座」「コスパ」は他より優れており、おすすめです。
TOP3の比較表
順位 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
企業名 | スタディング | TACの独学道場 | ネットスクール |
コース名 | 簿記1級合格コース | 日商簿記1級の独学道場 「スタンダードコース」 | 標準コース |
税込価格 | 66,600円 | 76,450円 | 124,000円 |
講義数 | 167回 (1回20~40分と短め) | 24回 | 42回 |
講義形式 | ストリーミング、ダウンロード可能 通常、1.5倍、2倍速倍速再生可能 | ストリーミング、ダウンロード可能 0.8~2倍速再生可能 | ストリーミング、ダウンロード可能 倍速再生可能 |
教育訓練給付 | なし | なし(TACの別コースで対応) | 別コースで対応 |
質問対応 | 1回1,100円の有料対応 | 質問カードで可能 | 受験生専用SNS「学び舎」で可能 |
再受講 割引 | (不明) | (不明) | 一部コースでは次回割引あり。 |
教材 | WEBテキスト、スマート問題集、トレーニング、答練4回、模試試験1回 | 簿記の教科書x6冊、WEB講義120分x24回、予想模試1冊、過去問題集1冊、答練2回、全国模試1回 | 中間模試1回、直前答練5回、とおる模試1回 |
期間 | 最大1.5年 | 半年~1年間 | 1年間 |
スマホ対応 | OK | OK | OK |
勉強仲間づくり | 勉強仲間(SNS)機能あり | ー | 受験生専用SNS「学び舎」あり |
向いている人 | 効率よく勉強したい人/ お金と時間を節約したい人 | 紙のテキストがいい人/ 大手のスクールの教材が安心できる人 | 一般的な簿記の通信講座が安心できる人 |
特徴 | 学習進捗、メモ機能、学習時間グラフなど従来型にはない講座 | 書店でも売っている定番の教材と大手スクールの安定した講座 | 価格は高いが、再受講割引あり |
スクールHP | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
第1位:スタディング
1位は東証上場企業のKIYOラーニング㈱が運営するスタディングです。1位に選んだ理由は大きく4つあります。
①オンラインだから、いつでもどこでも勉強できる
全てオンラインだから、テキストや問題集を持ち歩く必要がありません。通勤・通学、休憩中などどこでも勉強できるから「勉強時間がとれない」とイライラすることもなくなります。
講義も1回20~40分と短めに設定され、問題集もスマホで勉強が出来て、採点も自動なので時間がかかりません。可能な限りの時短システムでスキマ時間を逃しません!
②値段が安い
調べた中で値段が一番安いです。安いだけでなく内容も充実しており、コスパが一番です。
③無料で試せるので、申込んだ後の後悔が少ない
他の講座は「講義はオンライン、テキストは紙」などのスタイルですが、スタディングは全てオンライン。
全てオンラインという形式が慣れていない方のために、「無料体験」ができます。テキストや問題集なども試せます!
オンライン講座で無料お試しができるという事は、多くのスクールがお金を払わないと講座の全体像が見えないのに対して、お金を払う前に見え範囲が広く失敗する確率が少なくなります。
ただでさえ高い受講料、安心して購入できます。
④他にはない学習システム
他のスクールにはない学習システムがスタディングにはあります。
主なものとしては下の通りで、効率よく、続ける仕組みが満載です。下記以外にもスマート問題集というスマホ上などで繰り返しできる仕組みもあり、とても便利。
その他の特徴
教材はWEBテキストです。印刷は可能ですが、紙媒体の提供はありません。
ここが、他社と違いオンラインなので、テキスト、コースが想像しにくいと思います。コースの内容は次の通りです。
デメリット:質問が有料
質問は1回1,100円と有料対応なので、何十回、何百回と質問がしたいという人にはスタディングは向いていません。
ただ、簿記の勉強自体、繰り返し問題を解いたりテキストを読むことで理解が深まるモノで質問は少ないと思うので、他社と比べて数万安いので有料でも元は取れるかなと思います。
コース名 | 簿記1級合格コース |
税込価格 | 66,600円 |
講義数 | 167回 (1回20~40分と短め) |
講義形式 | ストリーミング、ダウンロード可能 通常、1.5倍、2倍速倍速再生可能 |
教育訓練給付 | なし |
質問対応 | 1回1,100円の有料対応 |
再受講割引 | (不明) |
教材 | WEBテキスト、スマート問題集、トレーニング、答練4回、模試試験1回 |
期間 | 最大1.5年 |
スマホ対応 | OK |
勉強仲間づくり | 勉強仲間(SNS)機能あり |
\ メールアドレスだけですぐ登録出来ます! /
第2位:TAC「日商簿記1級の独学道場」
会計学校大手のTACの独学道場です。2位に選んだ理由は、「大手の教材の割安感」、「テキストのわかりやすさ」です。
TACの簿記1級本として、多くの書店でも売っている定番の「簿記の教科書」をテキストとして採用。分かりやすさは一番です。
TACの通常の通信講座と独学道場の違いについて
TACの通常の通信講座、例えば、「1級合格本科生 1年/10ヵ月コース」は受講料¥165,000~、講義回数95回、答練5回、模試1回など、大原や他のスクールと同様のサービスで、悪くはないかなと思います。
公式サイトによれば、通信講座と独学道場の違いは「講義のコンセプトが異なり、「独学道場」の講義は、なかなか時間が取れない独学者のために、必要なものをコンパクトにまとめた講義(通信講座の半分~3分の1程度の時間数)になっています。ここがわかれば、テキストに書いてあることが理解できる!」です。
学習システムが少ない点ではスタディングに劣りますが、コンセプトは近いですね。
コース名 | 日商簿記1級の独学道場 「スタンダードコース」 |
税込価格 | 76,450円 |
講義数 | 24回 |
講義形式 | ストリーミング、ダウンロード可能 0.8~2倍速再生可能 |
教育訓練給付 | なし(TACの別コースで対応) |
質問対応 | 質問カードで可能 |
再受講割引 | (不明) |
教材 | 簿記の教科書x6冊、WEB講義120分x24回、予想模試1冊、過去問題集1冊、答練2回、全国模試1回 |
期間 | 半年~1年間 |
スマホ対応 | OK |
\ 大手スクールなのに割安! /
第3位:ネットスクール
ネットスクールは、一般的なスクールの印象ながらも、受験生同士の交流もあり安心感から3位としました。
テキストは「とおる」シリーズ。詰め込み感は少なく読みやすい印象。イメージ、図は少ないがその分量が少ない印象。
講義はテキストベースで講師による書き込みなどで分かりやすくなってます。
受験生専用SNS「学び舎」で受験生同士や受験生と講師でやり取りできます。
コース名 | 標準コース |
税込価格 | 124,000円 |
講義数 | 42回(インプット28回、アウトプット14回) |
講義形式 | ストリーミング、ダウンロード可能 倍速再生可能 |
教育訓練給付 | 別コースで対応 |
質問対応 | 受験生専用SNS「学び舎」で可能 |
再受講割引 | 一部コースでは次回割引あり。 |
教材 | 中間模試1回、直前答練5回、とおる模試1回 |
期間 | 1年間 |
スマホ対応 | OK |
勉強仲間づくり | 受験生専用SNS「学び舎」あり |
\ 大手スクールの安心感! /
4位~6位の通信講座
第4位:クレアール
クレアール は個人的には、上位に比べてわかりにくい、まとまりが悪く感じたのでこの順位です。(ただ、簿記2級の勉強にクレアールを使っていてわかりやすかったという方は、そのまま使ってもらうのはアリです)
テキストは2級の復習もかねて分かりやすい作りですね。
「検定目標月1年間保証制度」では、合格できなかった場合も1年間サポートも含めて延長できます。(試験後1年後の次の試験までのイメージ)
また、他社ではあまりないのですが、講義音声(MP3形式)をダウンロードできるのはいいですね。
名称 | 1級講義パックWeb通信 |
価格 | 132,000円(税込) |
講義数 | 317単元 |
講義形式 | MP3音声ファイルもダウンロード可能。ストリーミング、ダウンロード可能2倍速再生可能 |
教育訓練給付 | コースあり |
質問対応 | 電話、インターネット、メールOK |
教材 | テキスト5冊、問題集5冊、答練3回、模試1回 |
第5位:LEC
LECは、個人的には、4位のクレアール同様、上位1~3位に比べてわかりにくい、のでこの順位です。(ただ、簿記2級の勉強にLECを使っていてわかりやすかったという方は、そのまま使ってもらうのはアリだと思います)
テキストはシンプルな作りながらも、用語解説もしっかり入って分かりやすい作りです。
講義回数は、ベーシック講義(全66回)アドバンス講義(全40回)=計106回。
もし不合格でも「パーフェクトコース」に含まれる全ての講座を、目標検定の次回検定まで講義の配信期間を延長できます。受験のチャンスは2回になり、2回支払う必要はありません。
質問は「教えてチューター」という仕組みで、インターネットの質問・相談できます。
名称 | 1級パーフェクトコース |
価格 | 132,000円(税込) |
講義数 | 計106回 |
講義形式 | ストリーミング、ダウンロード可能2倍速再生可能 |
質問対応 | インターネットでOK |
再受講 | 次の検定まで視聴可能 |
教材 | 答練6回、まとめ講座4回、トレーニング講座6回、答練10回、模試1回 |
第6位:大原
資格の大原 は、会計の専門校として全国に知られた存在ですが、講義・テキスト内容が幅広すぎてポイントを絞りにくい(勉強時間がたくさん必要)ので6位としました。
裏を返せば、全て細かく勉強してから試験を受けたい完全タイプの人にはオススメです。
配信の様子を見ると学校での授業そのまま。ライブ配信がウリで適度な緊張感が取れます。見逃したらオンデマンド視聴可能なスタイル。
クラスの平均点などライバル・同志感があり、コミュニケーションが取れるイベントもあります。
名称 | 1級合格コース |
価格 | 152,200円(税込) |
講義形式 | ストリーミング、ダウンロード可能2倍速再生可能 |
教育訓練給付 | コースあり |
質問対応 | OK |
教材 | テキスト3冊、問題集4冊、模試12回、全国模試1回 |
期間 | 6か月 |
担当講師 | あり(オンラインで相談や質問が出来ます。) |
通信講座を選ぶポイント
私が初めて各通信講座のWEBサイトを見た時の印象は「どれも同じで違いがよく分からん」でした。
これまで通信講座を使った経験や今回改めて通信講座の各WEBサイトなどの情報を集めなおし、通信講座を選ぶポイントは下記の「費用」「テキスト/講座」「続けられる仕組み」だと感じました。
費用
簿記1級の通信講座は6~18万円以上。
費用にバラツキがあるように見えますが、スタディングやTACの独学道場の登場以前は、10万円以上が多く、高すぎて独学しかないな、、、と思っていた方も多いと思います。
でもなぜ、そんなに差があるのでしょうか?
スタディングの公式サイトでは、他社と比べて低価格な理由を下の様に説明しています。
駅前の教室運営費や営業人件費など、皆さまの「合格に関係ない事にかかるコスト」をすべて省いているためです。
スタディングHPより
内容には妥協せずに、無駄な部分をそぎ落とした低価格高コスパの講座で、合格までの最短コースを導きます。
つまり、「費用が高い=合格できる」ではないのです。
出題範囲の変更がある年もありますが、基本的な論点は以前からそんな変更はないハズ。テキストも毎年大幅改定されてない講座も多いからテキスト代に多額の費用がかかるというよりは、大手スクールの運営コストが高いというのは納得がいきますね。
テキスト/講座
試験で高い得点をとると合格です。
高い得点をとるためには、深い理解が必要です。
どのテキストが頭に入りやすいか、どのコースなら特典が1点でも上がるか、
正直、人によって好みがあり、完璧なスクールはありません。
そのため、テキストの中身が見れたり、無料で体験して自分に合ったスクールを選びましょう
続けられる仕組み
テキストや問題だけではなく、通信講座には色々な「続けられる仕組み」があります。
出題範囲が広い簿記1級では挫折しそうになる場面が多いと思います。
そんな時に、「講師や仲間に相談できる」「以前より正答率が上がったのが確認できる」「あと、1か月勉強すれば一通りの勉強が出来る」などの各種サポートしてくれる仕組みがあります。
使わなくてもいいですが、それらの仕組みを活用できる方が試験日前日まで勉強を続けられると思います。
合格に必要なのは、最後まであきらめないことだと思うから、この仕組みは大切です。
この「費用」「テキスト/講座」「続けられる仕組み」はとても重要です。
詳しくは、上位3社の詳しい比較表で詳しく解説してます。自分合う講座を選びましょう!
簿記一級の通信講座のメリット
①独学より、講師や仲間がいるから、勉強を続けやすい
簿記2級3級と比べて簿記1級の勉強量はとても多いです。そのため、独学だとペース配分が難しく、途中でしんどくなります。
また試験が年2回なので、試験から試験の間も長く、勉強している期間も長くなります。
こういう試験の特性から、他の仲間の動きや、通信講座では山を登るようにゴールまでの分量や進捗が見渡せやすく続きやすいです。
②通学より、スキマ時間が使えるから、勉強時間を確保しやすい
勉強量が量が多いので、必然的に勉強時間が増えます。
仕事の合間や休みを使って勉強している人が多いと思います。でも、テキストと問題集、電卓などを広げられるスペースを確保するのは難しいですよね。
通信講座なら少しのスキマ時間で勉強できるため、通学よりスキマ時間を確保しやすいです。
③効率のいい勉強ができる
簿記1級の試験を2回落ちた私が失敗した理由は、「簿記1級は相対評価の試験であることを理解していない」からです。
簿記2,3級は合格率の変動が激しいのに簿記1級では10%前後と安定している事からも、「上記10%の人が合格するように配点調整された試験」と考えらますが、この事をちゃんと理解してなかったです。
つまり、出題範囲を全て理解する必要はなく、「みんなが分かる所は必ず解けば、合格点になる」ことが大切なのです。
私は試験に落ちた事を単純に勉強不足だと思い、簿記1級の幅広い試験範囲をひたすら勉強を繰り返すという非効率な方法をしていました。(大原だけでは、いろんなタイプの論点に対応できないと思い、TACやネットスクールなど数社の問題に手を出す始末、、、)
通信講座では、ゴールまでのスケジュールが見えているので、必要な論点を繰り返し勉強できるように工夫されています。(インプットとアウトプットのバランスが計算されています)
まとめ:簿記1級はスタディングが合格に最も近道!
結論としては、費用、テキスト、続けられる仕組みという面で優れているスタディングが一番オススメです。
初めて簿記1級を受ける人も、何度か受けてダメだった人もスタディングを無料体験を通して良さを実感してください。