問題 <有価証券の取引の基本~取得と売却~>
問①:東京㈱は売買目的の沖縄の会社の株式10株を1株110円で購入し、手数料を20円を現金で支払った
問②:東京㈱は保有する売買目的の名古屋の株式のうち5株を115円で売却した。(現金で受け取り、手数料は7円)
取得単価は移動平均法で計算する
- 1回目の取得:10株x105円(購入時手数料1円)
- 2回目の取得:8株x106円(購入時手数料1円)
- 3回目の取得:12株x104円(購入時手数料2円)
<答え>
借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金 額 | |
① | 売買目的有価証券 | 1,120 | 現金 | 1,120 |
② | 現金 | 568 | 売買目的有価証券 | 525 |
支払手数料 | 7 | 有価証券売却益 | 50 |
タップできるもくじ
①購入時の仕訳
有価証券を購入したときは、代金に手数料を上乗せした金額で処理します。
上の例だと株数(10株)x単価(110円)+手数料(20円)=1,120円です。
②売却時の仕訳
2級でも出てきましたが、同じ銘柄を複数回購入した際の取得単価は総平均法(移動平均法)で計算します。
今回だと次の通りの計算となります。
株数 | 単価 | 手数料 | 合計 | |
1回目 | 10 | 105 | 1 | 1,051 |
2回目 | 8 | 106 | 1 | 849 |
3回目 | 12 | 104 | 2 | 1,250 |
合計 | 30 | 3,150 |
3,150円÷30株 = 105円(1株当たりの取得単価)
各科目の計算式は以下の通りです。
5株x105=525円(売買目的有価証券)
5株x115-7=568円(現金)
貸借の差額が「有価証券売却益」となります。
関連問題へのリンク
その他の問題は「有価証券と売買益の表示科目の用語と科目名」、「外貨建取引の決算時の仕訳」、「時価を把握することが困難な有価証券の評価、仕訳方法」など。
理論問題は「理論問題-外貨建取引等会計処理基準-1」