問①:5/10東京㈱はアメリカのマイケル㈱から商品を10ドルで輸入する契約し手付として1ドルを現金で支払った。(5/10為替相場1ドル=100円)
問②:5/20東京㈱は①の商品を受け取った。残額の9ドルは翌月末に支払う予定である(5/20為替相場1ドル=110円)
問③:6/30東京㈱は②の残額9ドルを現金で支払った(6/30為替相場1ドル=113円)
借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金 額 | |
① | 前払金 | 100 | 現金 | 100 |
② | 仕入 | 1,090 | 前払金 | 100 |
買掛金 | 990 | |||
③ | 買掛金 | 990 | 現金 | 1,017 |
為替差損益 | 27 |
外貨建取引の原則
基本、外国の為替で行う取引の場合、日本円に換算して処理し、発生日のレートで処理します。
今回の取引の為替相場の動きといつの相場(レート)で計算するかをまとめると下記のようになります。

①前払時の仕訳
前払の際は、発生日の為替レートで処理します。
今回は発生日のレートが1ドル=100円なので、1ドルx100円=100円となります。
②商品到着時の仕訳
原則通り発生日のレートで処理します。
買掛金=990円(9ドルx110円(5/20為替相場レート)
前払金=100円(①の金額のまま)
仕入価格=1,090円(買掛金+前払金)
仕入価格を商品到着時のレートで計算してはいけません。足す必要があります。
③残額支払い時の仕訳
買掛金=990円(②のまま)
現金=1,017円(6/30為替相場1ドル=113円)
この2つの差額は為替差損益となります。
為替差損益=27円(1,017円ー990円)
為替差損益は営業外損益です。
その他の問題は「外貨建取引の決算時の仕訳」、「時価を把握することが困難な有価証券の評価、仕訳方法」、「有価証券の取引の基本~取得と売却~」など。
理論問題は「理論問題-外貨建取引等会計処理基準-1」