問題 <外貨建取引の決算時の仕訳>
決算をむかえ、外貨建ての資産の状況は下記の通りであった。必要な仕訳をしなさい。
(決算日1ドル=109円)
帳簿価格(円) | 帳簿価格(ドル) | 発生時のレート | ||
---|---|---|---|---|
① | 現金 | 808 | 8 | 101 |
② | 売掛金 | 714 | 7 | 102 |
③ | 前払金 | 618 | 6 | 103 |
④ | 買掛金 | 416 | 4 | 104 |
⑤ | 前受金 | 525 | 5 | 105 |
⑥ | 借入金 | 1060 | 10 | 106 |
<答え>
借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金 額 | |
① | 現金 | 64 | 為替差損益 | 64 |
② | 売掛金 | 49 | 為替差損益 | 49 |
③ | 仕訳不要 | |||
④ | 為替差損益 | 20 | 買掛金 | 20 |
⑤ | 仕訳不要 | |||
⑥ | 為替差損益 | 30 | 借入金 | 30 |
タップできるもくじ
外貨建て取引の決算のポイント
外貨建ての資産負債は換算替えしなくてはなりません。
再計算する・しないは以下の通りです。イメージとしては「前払」のように支払ったのが過去なら昔のレートでです。
科目ごとの決算日価格と為替差損益
帳簿価格(円) | 再計算〇× | 帳簿価格(ドル) | 決算日価格 | 為替差損益 | |
---|---|---|---|---|---|
現金 | 808 | 〇 | 8 | 872 | 64 |
売掛金 | 714 | 〇 | 7 | 763 | 49 |
前払金 | 618 | × | 6 | ||
買掛金 | 416 | 〇 | 4 | 436 | 20 |
前受金 | 525 | × | 5 | ||
借入金 | 1060 | 〇 | 10 | 1090 | 30 |
決算日1ドル=109円です。
上の通り為替差損益が発生します。
例えば現金は、決算日の再計算の必要があります。
決算日の現金は8ドルx109円=872円となります。
872円-808円=64円が為替差損益となります。
仕訳は
現金 64円 為替差損益 64円となります。
その他の科目も同様です。
関連問題へのリンク
その他の問題は「有価証券と売買益の表示科目の用語と科目名」、「時価を把握することが困難な有価証券の評価、仕訳方法」、「有価証券の取引の基本~取得と売却~」など。
理論問題は「理論問題-外貨建取引等会計処理基準-1」