次の資料にもとづき、当期末の退職給付債務(退職給付引当金)を計算しなさい。
[ 資料]
1.大田君は当期末まで6年勤務している。
- 大田君の退職までの全勤務期間は10年であり、退職予定時の退職給付見込額は1,000円である。
3.割引率は5%であり、端数が生じる場合には円未満を四捨五入。年金資産等はない。
494円
退職給付とは、退職時または退職後に従業員に支給される退職一時金または年金をいいます。
退職給付債務とは、退職給付のうち、認識時点までに発生している部分を割り引いたものです。
今回の例題では、退職給付見込額の1,000円は、退職時までの10年間の金額です。このうち当期末までの6年分についてはすでに発生し、支払義務が生じます。
つまり、 退職給付見込額1,000円 x 6年 ÷ 10年 =600円となります。この600円は将来の支払額なので、この金額の割引現在価値が当期末までの退職給付債務となります。
割引現在価値は4年分を計算するので、
600円 ÷ (1+5%)4 ≒ 494円 となります。
続きの「退職給付債務の計算方法②~勤務費用と利息費用~」はこちらー>
その他の問題は「修繕引当金の仕訳~誤謬の訂正も含めて~」、「売上割戻引当金の計上の仕訳」、「返品調整引当金の仕訳、返品時の処理」、「賞与引当金の計上、取り崩し時の仕訳」、「退職給付債務(退職給付引当金)の計算方法②」など。
理論問題は「企業会計原則」