理論問題-企業結合に関する会計基準-3(取得費用、のれん処理など)

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取得関連費用の会計処理

26. 取得関連費用(外部のアドバイザー等に支払った特定の報酬・手数料等)は、発生した事業年度の(        )として処理する。

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費用

条件付取得対価の会計処理

27. 条件付取得対価の会計処理は、次のように行う。

(1) 将来の業績に依存する条件付取得対価
条件付取得対価が企業結合契約締結後の将来の業績に依存する場合には、条件付取得対価の交付又は引渡しが確実となり、その時価が(        )となった時点で、支払対価を取得原価として追加的に認識するとともに、のれん又は負ののれんを追加的に認識する。

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合理的に決定可能

(2) 特定の株式又は社債の市場価格に依存する条件付取得対価
条件付取得対価が特定の株式又は社債の市場価格に依存する場合には、条件付取得対価の交付又は引渡しが確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、次の処理を行う。

① 追加で交付可能となった条件付取得対価を、その時点の時価に基づき認識する。

② 企業結合日現在で交付している株式又は社債をその時点の時価に修正し、当該修正により生じた社債プレミアムの減少額又はディスカウントの増加額を将来にわたって規則的に償却する。

取得原価の配分方法

28. 取得原価は、被取得企業から受け入れた資産及び引き受けた負債のうち企業結合日時点において識別可能なもの(識別可能資産及び負債)の企業結合日時点の時価を基礎として、当該資産及び負債に対して企業結合日以後(     )以内に配分する。

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1 年

29. 受け入れた資産に法律上の権利など分離して譲渡可能な無形資産が含まれる場合には、当該無形資産は識別可能なものとして取り扱う。

30. 取得後に発生することが予測される特定の事象に対応した費用又は損失であって、その発生の可能性が取得の対価の算定に反映されている場合には、負債として認識する。当該負債は、原則として、固定負債として表示し、その主な内容及び金額を連結貸借対照表及び個別貸借対照表に注記する。

31. 取得原価が、受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を上回る場合には、その超過額はのれんとして次項に従い会計処理し、下回る場合には、その不足額は負ののれんとして第 33 項に従い会計処理する。

のれんの会計処理

32. のれんは、資産に計上し、20 年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、(        )その他の合理的な方法により規則的に償却する。ただし、のれんの金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。

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定額法

負ののれんの会計処理

33. 負ののれんが生じると見込まれる場合には、次の処理を行う。ただし、負ののれんが生じると見込まれたときにおける取得原価が受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を下回る額に重要性が乏しい場合には、次の処理を行わずに、当該下回る額を(         )として処理することができる。

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当期の利益

(1) 取得企業は、すべての識別可能資産及び負債(第 30 項の負債を含む。)が把握されているか、また、それらに対する取得原価の配分が適切に行われているかどうかを見直す。

(2) (1)の見直しを行っても、なお取得原価が受け入れた資産及び引き受けた負債に配分された純額を下回り、負ののれんが生じる場合には、当該負ののれんが生じた事業年度の利益として処理する。

逆取得における個別財務諸表上の会計処理

吸収合併
34. 消滅会社が取得企業となる場合、存続会社の個別財務諸表では、当該取得企業(消滅会社)の資産及び負債を合併直前の(       )により計上する。

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適正な帳簿価額

現物出資又は吸収分割

35. 現物出資会社又は吸収分割会社が取得企業となる場合(現物出資又は吸収分割による子会社化の形式をとる場合)、取得企業の個別財務諸表では、(         )額に基づいて、被取得企業株式の取得原価を算定する。

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移転した事業に係る株主資本相当

株式交換

36. 完全子会社が取得企業となる場合、完全親会社の個別財務諸表では、当該完全子会社の(         )額による株主資本の額に基づいて、取得企業株式(完全子会社株式)の取得原価を算定する。

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株式交換直前における適正な帳簿価

今回の理論問題のポイント

これらの問題は、企業結合時の会計処理に関するものです。以下に各問題の要点をまとめて、簡潔な解説を作成します。

取得関連費用の会計処理

取得関連費用(例えば、外部アドバイザーに支払う報酬や手数料)は、それらが発生した事業年度の経費として処理されます。これは、これらの費用が直接企業結合の取得原価とは見なされないため、資産の価値を高めるものではなく、その年度の経営成績に影響を与えるものとして扱われるためです。

条件付取得対価の会計処理

条件付取得対価には二つの主なシナリオがあります。

  1. 将来の業績に依存する場合: 条件が満たされ、取得対価の支払いが確実となり、かつ時価が明確になった時点で、取得原価に追加し、必要に応じてのれんまたは負ののれんを認識します。
  2. 市場価格に依存する場合: 条件付取得対価が市場価格に依存する場合、条件が満たされ時価が合理的に決定できるようになった時点で、その時価に基づいて取得対価を認識します。既に交付された株式や社債の価値は、新たな時価に基づいて修正され、修正による変動は将来的に償却されます。

取得原価の配分

企業結合時、取得原価は識別可能な資産及び負債の時価に基づき配分されます。この配分は企業結合日以後特定の期間内(通常は一定の決算期間内)に行われます。これには、法的な権利がある無形資産も含まれ、識別可能とみなされます。

のれんと負ののれんの会計処理

のれんは、取得原価と識別可能な純資産の公正価値との差額であり、資産として計上され、20年以内に償却されます。負ののれんは、取得原価が識別可能な純資産の公正価値を下回る場合に生じ、特定の条件下で直ちに利益として認識されるか、再評価の後に利益として処理されます。

逆取得およびその他の特殊な取得形態の処理

逆取得や吸収合併、現物出資、株式交換など、特殊な取得形態が存在します。これらの場合、取得企業や取得原価の算定方法が通常の企業結合と異なる場合があります。例えば、逆取得では消滅会社が取得企業と見なされ、吸収合併では合併直前の帳簿価値により資産と負債が計上されます。これらの処理方法は、特定の取得形態に応じた会計基準に基づいて適切に行われます。

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この記事を書いた人

簿記2級を取得し、現在簿記1級を勉強中。
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