問題<固定資産の減失の会計処理>
建物(取得原価1,400円、減価償却累計額900円)が火災により焼失した。この建物には700円の保険が掛けられていたため、保険金を請求していたところ、保険金700円を支払と連絡を受けた。
<答え>
<減失時の仕訳>
借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金 額 |
---|---|---|---|
建物減価償却累計額 | 900 | 建物 | 1,400 |
火災未決算 | 500 |
<保険金確定時の仕訳>
借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金 額 |
---|---|---|---|
未収金 | 700 | 火災未決算 | 500 |
保険差益 | 200 |
保険を掛けているかどうかで処理が異な ります。このパターンでは火災保険を掛けているので、保険会社から保険の連絡があるまでは、損失額は確定しません。
まず、滅失したときには、有形固定の帳簿価額(取得原価 – 減価償却累計額)を火災未決算の仮勘定で処理しておきます。
保険会社からの連絡で、支払われる保険金額が確定したら未収金で処理し、火災未決算を減らします。
なお、保険金額と火災未決算との差額は火災損失または保険差益で処理します。
保険を掛けていない場合は、火災が発生した時点で損失額が確定します。仕訳は以下の様になります。
借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金 額 |
建物減価償却累計額 | 900 | 建物 | 1,400 |
火災損失 | 500 |
関連問題へのリンク
その他の問題は「繰延資産の支払時の仕訳]」、「無形固定資産の取得時の仕訳」、「自社利用のソフトウェアの償却の仕訳」、「固定資産を買い換えの仕訳・会計処理方法について」など。
理論問題は「理論問題-企業会計原則-3(貸借対照表)」