次の一連の取引の仕訳をしなさい。なお、売上原価の算定は販売の都度行う。
(1) 商品120円を仕入れ、代金は掛けとした。
(2) 商品50円(売価60円)を試用してもらうため顧客へ発送した。
(3)顧客から試用のため発送した商品10円(売価12円)が返品された。
(4)顧客から試用のため発送した商品40円(売価48円)を買い取りすると連絡があった。
借 方 | 金 額 | 貸 方 | 金 額 | |
(1) | 仕入 | 120 | 買掛金 | 120 |
(2) | 試用品 | 50 | 仕入 | 50 |
(3) | 仕入 | 10 | 試用品 | 10 |
(4) | 売掛金 | 48 | 試用品売上 | 48 |
仕入 | 40 | 試用品 | 40 |
おためしの後、良ければ買ってもらう形の商売を試用販売といいます。
試用販売の経理処理は「対象勘定法」と「手許商品区分法」の二通りあります。
「対象勘定法」は「試用販売契約」「試用仮売上」などの仮の科目を使い、売上が確定した時に振替える方法です。
対して、「手許商品区分法」は文字通り、てもとにある商品かどうかを区分します。試験では、この「手許商品区分法」がよくでるので、この方法を説明します。
なお、「手許商品区分法」は、販売の度に試用品を仕入勘定に入れる「その都度法」と期末にまとめて処理する「期末一括法」があります。
試用品販売では、商品の管理が仕訳でも大切となります。「商品」を「試用品」に切り替えます。
でも、商品を送っただけでは売上計上しません。
では、いつ売上を計上するのかは「お客の買取意思の連絡があった時」です。注意してくださいね。
試用販売では、てもとにない商品はを「試用品」勘定で処理する。
売上計上は「お客の買取意思の連絡があった時」